結婚指輪を左手薬指にはめる理由は歴史にあり?

壮大過ぎる結婚指輪の歴史

結婚指輪はなぜ、薬指にはめるのでしょうか。別に親指だろうが人差し指だろうが、どこの指にはめようが本人達の自由です。しかし世の中の人達は一斉に、指輪は薬指へ。しかも左手にはめています。
不思議に思い調査してみると、かなり壮大な話になることがわかりました。時代は遡り古代ローマ時代。紀元前の話です。遠く離れた海外の話に思えるでしょうが、日本も深く関係していました。

古代ローマ時代の結婚は過酷

古代ローマ時代における結婚は、現代では考えられないほど窮屈なもの。今でこそ愛し合っている者同士が結ばれるものでしたが、当時は子孫繁栄のための結婚が主な目的でした。子供が生まれなければ、家柄は途絶えてしまいます。家が途絶えるのを防ぐために、結婚をしていたのです。
しかし当時から人間というのは何とやらで。浮気も不倫もあったことでしょう。もしも不倫相手の子供をお腹に宿すようなことがあれば、子孫繁栄どころの騒ぎではありません。そこで登場するのが、指輪でした。お互いに指輪をはめることで絶対的な誓いを立て、一生添い遂げることを誓ったのです。

心臓につながる血管があるから?

薬指に指輪をはめるようになったのは、心臓につながる血管があるとされているからです。ただ古代ローマ時代においては、身分を示すものとして使われていたと考えられます。そもそも当時におけるジュエリーは、おしゃれというよりも「本人確認証」の意味合いが強く出ていました。
実際に権力者が使っていたと思われる指輪やブローチ等が、遺跡から発掘されています。つまり左手に指輪をはめることにより、既婚者の証を掲げていたと思われます。

日本に結婚指輪がやって来たのは?

日本に結婚指輪がやって来たのは、明治になってからのことでした。明治時代は身分制度が撤廃されたとは言え、格差が激しかった頃。結婚指輪が使えるのは、セレブだけの特権だったと思われます。
結婚指輪が世間に広まったのは、昭和に入ってから。昭和に入ると、愛し合っている者同志の結婚が許されるようになりました。好きな人と結ばれた記念として、指輪が贈られたのです。